ほぼ週刊レビュー:ロストロイヤル&アバタールハイ

救国の儀式の為に逃避行を続ける若く未熟な主君

それを支える忠実なる騎士

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

祖国と同じ月、我ら仰ぎて誓う。還ろう、いつの日か必ず。我が主と共に。

 

こんにちは、ぬえのです!
本日は冒険企画局謹製のTRPG「ロスト・ロイヤル」とそのサプリメント「アバタール・ハイ」のレビューです。

最初に注釈を。
アバタールハイはロストロイヤルの基本ルールをバージョンアップし改良したもの&追加ルール的な内容であり、最初から二冊合わせて遊んだほうがスムーズに楽しめます。
下記のレビューは二冊を導入している前提です。
もちろん、ロストロイヤル単体でも十分に楽しめますが、より洗練されて遊びやすくなるということで一つ。

 

概要

王国は突然の魔物の襲撃により滅びました。
かつて人類と魔物の戦争を集結に導いた英雄王は死に、残されたのは幼い未熟な君主と「円卓の騎士」が数人。
謎めいた賢者から
『一年間の逃避行を続ければ「儀式」を完成させ、魔物達を滅ぼすことができる』
との予言を受けた彼らは欲望と戦乱に満ちた世界を旅することを決意します。
平和な時代に生まれ汚れを知らない主君の前には様々な命題が立ちはだかります。

「捕縛した盗賊団を処刑するor見逃す」「魔物に人質に取られた許嫁を助けに行くかor見捨てるか」「名誉を守って真実を訴えるか・誇りを捨てて実利をとるか」
プレイヤーは忠実なる「円卓の騎士」として正解のない二択に戸惑う主君に自分が正しいと思う選択肢を伝え、決断を手助けし、魔物や堕ちた騎士の襲撃等様々な困難から庇い、立派な君主となれるように導いていくことになります。

 

ルールの特徴

「対立ロールがしてみたい」「正解のない議題で揉めるロールプレイがしてみたい」「決闘がしてみたい」
TRPGにおいて魅力的ですが普段は中々できない対立ロール、それが存分に楽しめるのがロストロイヤルです!
冒頭で「正解がないがどちらも正しい二択」が提示され、プレイヤーは騎士として二択のいずれかを選択し、決断に迷う主君に自分の意見を伝え導くことがゲームの目的になります。
主君に意見を率直に伝えるもよし、対立する騎士と激論を交わすもよし、決闘で白黒つけるもよし、討論する若き騎士を見守るもよし。自分が正しいと信じる騎士道を貫きましょう。

「理想に燃え挫折を知らぬ若き白鳥の騎士」VS「老獪な現実主義の壮年の人間の騎士」が互いの主張を巡って激論を交わす……そんな熱いやりとりが楽しめます。

 

君主の育成

君主は基本的に「急に君主になった」「自分だけが世界を救える」「魔物に命を狙われながらの逃避行」という重圧と常に戦い続ける無力な少年・少女です。
基本的にはNPCでありGMが担当するのですが、リアクション表や王として重視するものがセッションの結果によって上書きされていきます。
理想論を重視した命題を選択すれば理想を掲げる王に、現実的な命題を選択すれば現実的な判断を重視する王になっていきます。
セッションが終わり季節が進むたびに、未熟で頼りなかった君主が徐々に王の資質に目覚めて成長していく様子を全員で演出していくのも楽しいです。

まとめ

ロストロイヤルは「対立ロール」そのものを楽しむことがメインであり、プレイヤー同士で口論で相手を打ち負かすことは目的ではありません。
全ての行動の目的は「より良い主君の決断の為」前向きに行われるので、プレイヤー同士がギスギスすることもありません。
「対立ロール」というと気が引けるかもしれませんが、ルールが目的や線引きを明確にしてくれるため、普段なら行いにくいそれらのやりとりをルールの保証の元で存分に楽しむことができます。
最終的には判定の結果によってシーンの結果や主君の決断が決定される
「とりあえずサイコロを振れば、それらしいお話が作られ、演出は後から自由につけくわえられる」
冒険企画局らしいボードゲームライクな遊びやすさも健在です。
単発でも楽しめますし、春・夏・秋・冬と4つの季節を巡り一年間の逃避行を繰り広げる全4話のキャンペーンも素晴らしいものになるでしょう。

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